2013/04/29

計り知れぬこと

母は無邪気に言う。
あの時、本当に良い子だなあ、と思ったのよ。

世の中の理不尽なことに過敏すぎた中学生のころ、
自分の感情に振り回されて気が滅入って疲れていた。
ある日、ついに何かの拍子にぽんっと栓が抜け、
学校で泣き始めてしまった。
自分でも何がどうなっているか分からないので、
どうしようもない。

ついに母が車で迎えに来ることになった。
迎えに来た母が見たのは、
学校の裏門で
手放しで泣いている娘。

おーんおーんって大声で泣いてたのよ
その時に、本当にこの子は良い子だなあ、と思ったのよ。

おりにふれて、母が語る、お気に入りのエピソード。

なんど聞いても、
娘には母のポイントが分からないでいる。



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